今回は皆さんご存じの方も多いカルビーを取り上げてみたいと思います。昔から「カルビーのポテトチップス」のCM がテレビで流れていたことを思い出します。設立は1949年4月と戦後まもなくでしたが、上場は 2011年3月と最近です。上場時は話題の大型株として話題にのぼっていたように記憶しています。最近株価は軟調なようですが、そのあたりを含めて調べてみようと思います。
事業内容
スナック菓子メーカーの国内最大手で「ポテトチップス」や「じゃがりこ」といったポテト系スナック菓子が有名です。そのほかに「かっぱえびせん」やシリアルの「フルグラ」が代表製品ですね。なおポテト系スナック菓子の売上が 50% を占めています。最近では国内だけでなくアメリカ・韓国・アジア諸国・西欧など海外展開に注力しています。2009年からは米国食品飲料メーカーのペプシコと資本提携を行っており、持分法適用会社となっています。2012年からはペプシコと北米展開で業務提携しており、この点は心強いですね。なお海外売上比率は 2020年3月では 17.8% です。
業績
それでは売上と営業利益の推移です。

2010年代前半はフルグラの快進撃で業績は絶好調でした。今はフルグラブームも落ち着いて業績は伸び悩んでいます。特に 2021年3月期は好採算のお土産用品がコロナの影響で減少したため、海外が好調だったにもかからず増収減益の予想です。今後少子高齢化のため国内市場が縮小されることが予想されますので気になる海外売上比率ですが、推移としては以下の通りです。
決算期 | 日本 | その他 | 北米 | 中国 | 合計 | 海外売上高比率 |
2016年3月期 | 216,807 | 14,894 | 12,517 | 1,909 | 246,129 | 11.90% |
2017年3月期 | 223,441 | 15,806 | 11,606 | 1,565 | 252,420 | 11.50% |
2018年3月期 | 217,774 | 19,581 | 9,843 | 4,376 | 251,575 | 13.40% |
2019年3月期 | 208,193 | 23,856 | 9,941 | 6,663 | 248,655 | 16.30% |
2020年3月期 | 210,470 | 25,542 | 10,576 | 9,348 | 255,938 | 17.80% |
国内、北米が伸び悩んでいますが、中国やその他(西欧や東南アジア)が増収を確保しているため、緩やかな右肩上がりとなっています。徐々に海外売上高比率も上がってきておりこの点もプラスですね。
ただ最近は売上、営業利益の伸び悩みが見られますし、以前国内市場の売上高も大きいため、今後の成長戦略が問われます。そのため中期経営計画を確認してみます。
2024年3月期の目標としては売上 3100億円、営業利益 400億円、海外売上高 800 億円 海外売上高比率 25%
海外売上高比率についてはここ3年のペースを維持できれば達成できる可能性はあります。一方、国内売り上げは 2300億円ですので、ここ最近の状況が伸び悩んでおりますので、少々心配ですがそれでも達成は可能かと思っています。あまり無理のない範囲での計画ではとの印象です。
株主還元
次にEPS、配当、配当性向の推移です。

配当性向は 40% 程度となってきました。今後は EPS の伸長がないと増配は厳しいかもしれません。なお株主優待はありません。ただコロナが落ち着けば土産需要も増えるため、再び成長すると見込んでいます。
投資指標
最後に予想PER、実績 PBR、会社予想配当利回りの推移です。過去 2 年分です。
予想PER (倍) | 実績PBR (倍) | 配当利回り (%) | |
最大値 | 30.00 | 3.19 | 2.04 |
平均値 | 25.20 | 2.65 | 1.59 |
最小値 | 18.70 | 2.02 | 1.35 |
今の水準は過去の実績からみると割安な水準ですね。株価は右肩下がりの傾向です。ただ個人的には今後コロナの影響が収まれば、利益も改善し、さらに海外の増収分も上積みされるので、それに伴い株価も上がるのではとの期待から投資をしてみました。
それでは、また。
I cross my fingers for you!
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