銘柄紹介:ビザ (V)

米国株

 VISA はおそらく多くの人が耳にしたことのある企業だと思います。クレジットカードの右下のロゴによく入っていますね。 VISA カードにはお世話になったことがある人が多いのではないでしょうか?今回はそんな VISA について紹介していきます。なお、基本的にデータは Morningstar から抜粋しています。

事業内容

 ビザは世界最大規模の電子決済処理ネットワークの運営会社です。世界200か国へ既に進出しており、160種類の通貨決済にかかわっています。ライバルには Master Card がありますね。いずれも米国の優良企業で知られています。事業の内訳としてはサービス手数料、データプロセス手数、国際取引手数料、その他に分かれます。多くの国に進出しており、決済システムを構築しています。そのためこの牙城は固く、崩すことは容易でないと思われます。ただ一方でAmazon などが独自の決済システムを導入したり (Amazon ギフト券や身近なところだと SUICA んど)、あるいは仮想通貨による取引等は今後ビザのビジネスに影響を与えるかもしれません。

業績

 それでは VISA の売上、営業利益の推移を見ていきます。

 その伸びと高い利益率に驚かされるばかりです。20年9期はコロナショックの影響で減収減益となっています。特に海外出張や海外旅行がなくなり、国際取引が減少している影響が最も大きいと思われます。ただ経済が回復に向かえばこれらは徐々に回復していきますので、20年9期~21年9期が底と見てよいかと思っています。次にセグメント別の売上です。

単位:百万ドル
決算期Data processing
revenues
Service
revenues
International
transaction
revenues
Other
revenues
Client
incentives
2016年6月期6,2726,7474,649823-3,409
2017年6月期7,7867,9756,321841-4,565
2018年6月期9,0278,9187,211944-5,491
2019年6月期10,3339,7007,8041,313-6,173
2020年6月期10,9759,8046,2991,432-6,664
VISA のセグメント別売上

 やはり 20年9期は国際取引手数料の売上が大きく落ち込んでいますね。21年9期もこの部分はパンデミックの影響でなかなか苦しい部分があるでしょう。一方で他のセグメントは増収を続けている点はさすがです。今後新興国で経済発展が進み、クレジットカードの利用が増える可能性はあるため、 VISA につきましては引き続き伸びていく要素はあると思います。

株主還元

 EPS、配当、配当性向の推移です。

VISA のEPS、配当、配当性向の推移

 EPS は順調な右肩上がりを続けています。それに伴い増配も継続しており、2011年9期と2020年9期を比較すると EPS は 3.8 倍、配当は 8 倍になっています。ただそれでも配当性向は 20% 台前半ですので、まだまだ余裕のある範囲です。またビザは自社株買いも盛んな企業で、2011年9期から20年9期までに約 22 % もの自社株買いを行っています。

2011/92012/92013/92014/92015/92016/92017/92018/92019/92020/9
発行済み株式数2,8282,7122,6242,5232,4572,4142,3952,3292,2722,223
ビザの発行済み株式数の推移

 そのため、配当以外での株主還元も大きい企業ですね。

投資指標

 最後にビザの過去 2 年の投資指標です。こちらはマネックス証券の銘柄スカウターを利用しました。

 実績PER (倍)実績PBR (倍)配当利回り (%)
最大値44.7015.500.70
平均値35.4013.300.60
最小値29.0010.700.50

 いずれも実績値です。本当はこのような企業の場合は予想 PER が重要なようには思うのですが、どこかで過去の予想 PER を探せる場所はないですかね?読者の方でご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください。なお、21/2/12 終値時点で、楽天証券で確認した投資指標では実績 PER が 39.81 倍、実績 PBR が 11.43 倍、配当利回りが 0.6% です。現在の水準が可もなく、不可もなくといった水準なのかもしれません。

 それでは、また。

 I cross my fingers for you!

 今回企業分析のために利用したのはマネックス証券の銘柄スカウターです。銘柄スカウターは企業分析の際にいつも重宝しています。マネックス証券に口座を開けば無料で使用可能です。口座の開設も無料です。興味のある方は以下から口座開設が可能です。

 米国企業を知る第一歩として「会社四季報」もあります。最近はKindle版もあり、これなら持ち運びも便利です。

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